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紫煙はむらさき?

実は私、結構なヘビースモーカーです。
登山やランニング、マラソンやってるくせにまったくけしからん話ですが…

まぁ、山での休憩に吸うタバコは魂が吸ってるというかめちゃうまなんですけど、昔と違ってどこでも吸える状況ではないので、喫煙スペースか人のいないところで小さくなって吸ってます。

山の新鮮な空気を深呼吸したらタバコの匂いが…ってのも腹が立つでしょうし。



ところで、タバコの煙を「紫煙」って言うけど、なんで紫なのかってのが今回のお話。

タバコの煙が紫や青っぽく見える理由は空が青く見える理由と同じなんです。

以前、「カラーサイエンス」のカテゴリーで

空はなぜ青い?

という記事を書きましたが、タバコ自体から立ち上る煙(副流煙)の粒子は0.1μ~0.01μと小さいのでいわゆる「レイリー散乱」によって光の青~紫成分の散乱が多くなり、青っぽく見えるわけです。

一方、吸引した主流煙は気管や肺で水分が付着して粒子サイズが大きくなり「ミー散乱」によって光の成分全体が散乱するため、白く見えます。

(詳しくは「空はなぜ青い」の記事をどうぞ)



スポーツする上でのタバコの影響は結構あるんでしょうが、体感的にはそれほど感じないです。

禁煙するべしなんでしょうが、タバコも人生の楽しみの一つとうそぶいて、未だに吸っちゃってます(^^;

トップアスリートでは内村航平もヘビースモーカーとか。

運動神経、自律神経はニコチン酸を栄養源としているという話も。

じゃあ、クライミングは喫煙での効果あり、ランニングなどの持久力系はNGってな感じかな?

まぁ、何れにしても喫煙者には厳しい世の中になりました。


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光は心の中へ その2 - 心理的効果?似非科学?

先回のカラーサイエンス(光は心の中へ)で書き足りなかったことをちょこっと。

・色とホルモンの関係?

色と神経伝達物質、ホルモンの関係としてよく言われるのが次の図のような結びつけです。

color_133.jpg

一見、もっともそうに思えて信じてしまうかもしれませんが、実はどれも科学的に実証はされてないようです。

一般に寒色系:クールで落ち着きのある色、暖色系:情熱的で活動的といった心理的な認知傾向にあるので、それと経験則にあわせて無理やりこじつけたようにも見えます。

特に、ピンクが女性ホルモンの分泌を促すってのはベタ過ぎるでしょう。

ただ、後天的な学習によって、色のイメージに心理的なバイアスがかかり、少なからず人の情動に影響を及ぼすことはあると思います。

ピンク⇒女性らしい色⇒ピンクの服を着ると女性らしく振る舞える。⇒女性ホルモンが増えた????

色とホルモンなどを無理やり結びつけなくても説明がつく部分はありますね。
何も神経伝達物質やホルモンだけに人の行動パターンは縛られているわけではないですから。

・青色照明の犯罪抑止効果?

イギリスの北部のグラスゴーで通りの照明をブルーに変えたところ、犯罪が激減したというTV番組が放送されました(日本テレビ系 まさかのミステリー 2005年5月)

これを真に受けた奈良県警が防犯モデル地区であった秋篠住宅自治会に青色防犯灯の設置を依頼したのが日本での最初です。
それ以来、日本全土に青色防犯灯が広まっており、身近で体験した人も多いと思います。

結論から言うと、グラスゴーの青色照明は「光の街プロジェクト」が企画した観光ライトアップで、防犯効果を期待したものではありませんでした。また犯罪発生率が激減したという事実もありません。

しいて言えば、麻薬常習者が青色照明で静脈注射が打てなくなってその場所を離れていったという事実はあるようです。

青色防犯灯の実態調査にも有意な防犯効果は無く、青色防犯灯設置の取り組み自体が地域の防犯意識を高めて若干の防犯効果があったに留まると結論付けています。

(色を知っている者の)常識的に考えて、青色なんていう視感度の低い照明ではかえって物は判別しにくいですし、そもそも防犯カメラで正しい色をキャッチできなくなります。
雨や霧ではたちまち拡散して減衰してしまうし、交通安全にも問題ありですね。
訳知り顔で「プルキニエ現象で青色は見えやすくなる」なんてこと言う人は目の杆体、錐体の相対的なメカニズムを勉強してこいと!(※)

(※)
暗くなるに従い、目は錐体から杆体に機能移行します。杆体の感度特性は507nmにピークがあり、明所の比視感度ピーク555nmから青よりにシフトします。
これがプルキニエシフトであり、暗い場所では赤などと比べて青が相対的に鮮やかに見えます。
しかし、照明を考えた場合、白色照明は杆体の感度も包含しているので、青色照明が白色照明に比べてより視認性の向上につながるということはありません。
実際、白色照明と同等の視認性を実現するためには3倍のワット数の青色照明が必要です。



科学的であるが科学で無い「似非科学」はオカルトやスピリチャル系のように一見して怪しくないだけにたちが悪いかも。



しかし、まあ、なんとお粗末な話でしょうね。
納豆ダイエットに踊らされた消費者と変わらない。それも公共の機関である警察がですよ!

TV、マスコミはネタを繰るのが商売です。面白くなければ嘘でも面白くするのが彼らの仕事でしょう。
ネットもそうですが、溢れまくる様々な情報から正しいものを見つけ出す目を持たないとね!


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光は心の中へ - 光と情動

LEDの話の中で、光が人体のホルモンなどに及ぼす影響をちょこっと書きましたが、今回のカラーサイエンスはもうちょっとこの話を掘り下げてみます。

・心のバランス - セロトニン

セロトニンはトリプトファンという物質から生合成され、人体には約10mgほど存在します。
このうち、2%程が脳内の中枢神経に存在し、人の精神に大きな影響を与えます。
ちなみにトリプトファンは牛乳などに含まれるアミノ酸です。

セロトニンはノルアドレナリンやドーパミンの暴走を抑制し、心を落ち着かせる効果のある神経伝達物質で、セロトニンが不足すると暴力的になったり、抑うつ的になります。

実はこのセロトニンは日光を浴びることで活発に生成されます。

朝起きて朝日をいっぱい浴びる。
昼休みなどは野外を散歩する。
ちょっとした休憩でも日光があたる場所でとる。

こういったことで体内にセロトニンが溢れます。

行動が昼夜逆転したり、屋内生活が中心で日光にあまり当たらない生活パターンだと、イライラやうつ病傾向になるかもしれません。

牛乳を飲んでいっぱい日光を浴びるだけで幸せになれるかも!


・眠りの素 - メラトニン

習慣的就寝時間の1~2時間前から、セロトニンを材料として脳の松果体からメラトニンが
生合成されます。

このメラトニンは睡眠を誘導するホルモンで、これによりスムーズに入眠することができます。
健全な睡眠はメラトニンのおかげなんですね。

セロトニンとメラトニンはこのように対の関係があり、正しい生体リズムを刻むためには不可欠な要素です。

白色LEDの記事でもちょっと書きましたが、夜中に強い光を浴びたり、PCなどのディスプレーを見過ぎるとメラトニンの分泌が抑制されてしまい、スムーズに寝付けないといったことも起こります。

メラトニン分泌抑制と光の波長の関係をもう少し調べてみたら次のような実験結果がありました。

fig1.jpg
光の波長とメラトニン分泌抑制(Brainard et al J.Neuroscience 2001 より)


やはり青色LEDのピーク波長とメラトニン分泌抑制のピークは見事に一致してますね。

LED照明でも電球色なら青色の強度は低減されるのでメラトニン抑制も若干緩和されるとは思いますが、実際のところはどうなんでしょうね?
私はベッドの横のスタンドは当面電球色蛍光灯を使います。

126260.jpg
              《LED電球 シャープ技報より》


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LED照明ってどうよ? - その3

今回のカラーサイエンスは予告通り最近話題の「LED照明」について。

経済産業省は2008年5月、家庭で使用される白熱電球の製造・出荷を12年中に原則中止するよう要請し、本日(6月13日)政府は白熱電球からLED照明への切り替えを促すため、メーカーや家電量販店に対し、販売面での協力を要請したという記事がありました。

主眼は省エネで、電気を食う電球から長寿命、省電力のLED照明へということですが、単純に右から左へ置き換える場合の光の質についての議論はあまりなされていません

前々回のカラーサイエンスで説明したように、白色LEDは高輝度青色LED+蛍光体で白色を
作り出しています。
蛍光体を色々変えても必ず青色LEDは必要となります。(実は紫外LEDでもいいんですが)

これは、蛍光体自体が短い波長、すなわち、高いエネルギーの光を受けて、それよりも長い波長、すなわち低いエネルギーの光を出すという性質から避けることができません。

すなわち、LED照明には必ず高輝度の青成分が含まれているということです。
(前々回の白色LEDのスペクトルを見てください。)

人の目は青色あたりの比視感度が低いため、かなり強い青色光を見てもそれほど眩しく感じません。
しかし、青色はエネルギーが高いため、それこそ見た目以上に網膜にダメージを与える危険性があります。

(青色LEDのスペクトルピークは450nmあたり)

hishikando.jpg
比視感度曲線 緑あたりの感度がもっとも高い(Wikipediaより)

※昔、開発していた装置の光源に高輝度青色LEDを使用していたものがあったのですが、実験などで無意識に光を見ているうちに残像がしばらく残ってなかなか消えなかったことがあります。
 眩しくないので反射的に目を閉じたり避けたりしませんでした。

まぁ、LED電球なんかはLEDの点光源を拡散させているのでそれほど影響はないと思いますが、特にLEDそのものを配列した懐中電灯などは光を直接目に入れないようにした方がいいと思います。

あと、青の光は睡眠を誘導する脳内ホルモンのメラトニンを抑制するという実験報告もあります。
部屋の照明をLEDに変えてから寝付きが悪くなった・・・なんてことが起こるかも。

※緑が抑制効果が高いというレポートもあったりで、正直よくわかりません。
 何れにしても夜は明るい光のもとで過ごさないほうが良さそうです。


LED照明は新しい照明なので、人体に対する影響などはなかなか予測がつかないでしょう。
これから壮大な人体実験が始まるのかな?




ちょっとリスク面を強調しすぎたかも知れません。
初期の白色LEDの演色性の問題も蛍光体を工夫して改善されていますし、照明角度も
300度くらいの物もあります。
調光(パルス幅変調点灯)や調色も簡単にできるのでなかなか便利なのも事実です。

消費者もきちんとLED照明を理解して適所に使うのがいいと思います。
こういう新しいテクノロジーはどうしても理系チックで着いていけない人も多いのが実情ですが…

文中に光とホルモンの話をちょっと書きましたが、このネタは面白そうなので、また今度掘り下げてみます。

夜店や屋台の裸電球は郷愁をそそられ大好きなんですが…LEDではねぇ。


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白色LEDってどうよ?- その2

今回のカラーサイエンスTipsは白色LEDの話の続きです。

前回は白色LEDの仕組みとその発光スペクトルを解説しましたが、今回から白色LEDを使用した様々な機器についてレビューしてみます。

・液晶のバックライトとしての白色LED

PCの液晶ディスプレーや液晶TVのバックライトに白色LEDが使用されているのは知っていますよね。

液晶自体は単なるシャッターですからディスプレーに画像などを表示させるためには、裏から光を当てる必要があります。これが液晶のバックライトと呼ばれるもので、従来は冷陰極管(蛍光灯)が使用されていました。

バックライトとしてLEDを用いるメリットは

・軽量、小型化が可能
・消費電力が低い
・部分点灯させることでコントラストを改善することができる
・温度による明るさの変動がない


などがあります。

よく誤解されているのですが、LED液晶のTVは色が鮮やかで綺麗といったことは全くありません
むしろ、スペクトル特性の良くないLEDを用いた場合、赤などの再現に問題がでるケースもあります。

(RGBの三色LEDで構成されたバックライトを用いた場合は広い色域が確保できますが、調整や制御が困難なので、一部、色確認用のディスプレーに採用されているだけです。)

画質に影響する要素としては、コントラストの改善があります。

液晶はシャッターを閉じた状態でもバックライトの光を完全に遮断することはできません。
つまり、画面で真っ黒に表現したい個所でも光漏れで黒が若干浮いた状態になってしまいます。

これによってコントラストが低下し、全体に締りのない画面になってしまいます。
バックライトに冷陰極管を使用している場合には避けようのない問題でした。

白色LEDの場合は小型なので、画面の全面に複数のLEDを配置することができます。
そして、それぞれのLEDは独立して発光量をコントロールできます。

つまり、表示する画像の濃淡に応じてその個所のLEDの光量を調整すれば、液晶の光漏れの発生はなくなり、締まった黒が表現できてコントラストの良い画面となります。

光量調整のイメージとしては下の画像のようなものと考えてもらえればいいかな。

devideled.jpg

左:表示する画面      右:その時のバックライトLEDの点灯状況

このようなバックライトの制御をエリア点灯とかローカルデミングと言います。

ただし、全てのLED液晶TVがこのような制御をきっちりやっているとは限りません。
境界部分に違和感があったりすることも。
例のようなモザイク状ではなく、単に縦横だけの点灯制御をおこなっている場合もあります。



単にLEDバックライト液晶TVといってもどのような構成と制御を行っているかで画質に差がでます。
このあたりは家電量販店などではきっちりと説明してくれないかもしれませんね。

まぁ、人の感覚は環境に順応するので、画質などは比較しないとわからないでしょうが。

次回は「第四の照明」と言われているLED照明についてだよん。ではでは。


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プロフィール

ひろろ

Author:ひろろ
Thrill‐Seeker
刺激が行動原則です。
クライミング、沢登り、ランニング、パラグライダー、音楽、アコギ、ロック、プログレ、画像処理、カラーサイエンス…京都からの発信です。

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