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穂高の岩場を疑似体験

・穂高岳の岩場 武藤 昭ほか ★★

ようやく暖かくなってきたので、そろそろ活動開始しようかな?っていう今日この頃です。

足の状態の実地テストもありますし。

山に行けない時期は色んな山岳図書で気を紛らわしているのですが、今回ご紹介するのは穂高岳のバリエーション34ルートを写真解説したガイドブックです。

写真 4

発行は1979年とかなり古く、現在では古本でしか入手できません。

内容は穂高の各クライミングルートの詳細な解説なんですが、アプローチから取り付き、各ピッチの核心などを豊富な写真付きで説明しており、かなり臨場感があります。

まぁ、ここまで詳細だと、単なるアンチョコを越えて行き過ぎ感はありますが…

写真 2

写真 3

この手のクラシックルートの解説本自体が少ないのですが、本書のような詳細なガイドブックはこれ以前にも以降にもないと思います。

こんな労作はもう出ないんだろうなあ…需要も少なそうだし…


ちなみに著者は原稿締め切りの関係からたった1シーズンで全ルートの取材を終えたとか。

これだけ年月が経つと崩落などにより岩場の形状も多少なりとも変わっているかも知れないけど、行ったことのあるルートは追体験を、未知のルートは疑似体験をと実際に出かけられない無聊を慰めるにはもってこいです。

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おすすめの山岳図書 ~ 技術書編 その2

・生と死の分岐点 山の遭難に学ぶ安全と危険 ピット・シューベルト ★★★

DSCN0690s.jpg


登山やクライミングにおいて最も重要な技術とは?と問われたら何と答えるだろうか?

それは紛れもなく危険を回避する技術であり、また、万が一危険な状況に陥っても無事生還できる技術であることに異論はないだろう。

今回ご紹介する「生と死の分岐点」は実際の遭難事例を基に、事故に至る様々な要因を解析し、安全なクライミングを行うための具体的な技術を解説した稀な本である。

著者はドイツ人なので、遭難事例の多くはヨーロッパアルプスであり、そういう意味では日本の山岳の状況とはそぐわない部分もある。
しかし、解析されている事故の要因には共通に学ぶべきものがあり、実際の遭難から危険要素を解説しているので単なる技術書を越えたリアルさをもって納得させられる。

遭難を扱っているだけにちょっとショッキングな写真もあるが、それが現実なのだ。

アルパインならいざ知らず、スポーツクライミング(フリークライミング)などではその簡便さから潜在的な危険性については忘れられがちであるが、そういったクライマーも一読すべき内容だと思う。



日本の山岳のほとんどは急峻で複雑な谷と密度の高い森林から構成されているので、本書には取り上げられていない独自の危険性が存在する。
すなわち多くの遭難が天候急変と道迷いであり、危険に陥った時点での行動が生死を分けてしまう。

昨今登山においてもGPSが利用され、道迷いのリスクはかなり軽減されていることだと思う。
それはそれでいいことなのだろうけど、一旦窮地に陥った場合、生還のルートまではGPSは教えてくれない。

自らの目で地形を判断し、地図の等高線の形状や密度などから谷や尾根の状況を判断し、雲や風向きで天候の状況を把握する技術や知識が基本的には必要なのだと思う。

詰まる所は実際の山で経験を積むしかないのだろうけど。



山岳遭難を語るのは楽しいことではないし、暗いテーマでもある。
しかし、学ぶべきことも多いのも事実だろう。



生と死の分岐点―山の遭難に学ぶ安全と危険生と死の分岐点―山の遭難に学ぶ安全と危険
(1999/05)
ピット シューベルト

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おすすめの山岳図書 ~ 技術書編 その1

・フリー・クライミング上達法 W・ギュリッヒ ★★★

この本は、昔、フリークライミングに入れ込んでいた頃、何度も何度も目を通した、私にとってバイブルのような本です。

W.ギュリッヒ(ヴォルフガング・ギュリッヒ)はドイツの伝説的クライマーで、数々の高難度ルートの初登を成し遂げた世界的トップクライマーでした。

1991年に彼が初登した「アクチオン・ディレクト(Action Directe)」は世界初の9a(5.14d)で、長きに渡って世界最難ルートとして多くのトップクライマーが挑戦してきたマスターピースです。

下の動画を見てもルートの凄まじさがわかります。
小山田は3年越しの挑戦で2005年に第7登を果たしました。

アクチオン・ディレクトを登る小山田大
携帯用動画リンク

ちなみに、映画「クリフハンガー」のオープニングシーンでルーフをフリーソロしているのはシルベスタ・スタローンのスタントを依頼されたギュリッヒです。

残念なことに、ギュリッヒは1992年8月、アウトバーンでの自動車事故で帰らぬ人となりました。
もし彼が生きていたなら現在の世界最難ルートは彼のルートに置き換わっていたかもしれません。



本書は1986年にドイツで出版された「Sportklettern heute」の翻訳で、1988年に山渓から
出版されました。

クライミング関係の入門書は数多くあるけれども、本書はズバリ、「5.12以上を登るため」のガイドであり、決して入門書ではありません。

内容はクライミングテクニックの解説から、ルート攻略の戦術、トレーニング方法と運動生理学までの広範囲に渡り、「デッドポイント」や「身体張力」などの新たな概念を導入し、合理的かつ、理論的にクライミング上達の方法論を展開したもので、現在でも全く色褪せてません。

この本を読んだからって言って誰でも5.12が登れるわけではないですが、グレードに係わらずどうしても登れないルートや課題に出くわした時、そっと本書を紐解いてください。
その壁を乗り越えるヒントが必ず見つかるはずです。

およそフリークライミングやボルダリングにのめり込んでいるあなたなら、本書は文字通り
「バイブル」になるでしょう。


私?いやいや、もう付いていけません…(^^;

残念なことに本書は既に絶版なので中古を入手するしかないですね。

PA040923.jpg


フリー・クライミング上達法フリー・クライミング上達法
(1988/01)
ヴォルフガング ギュリッヒ、アンドレアス クービン 他

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ひろろ

Author:ひろろ
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刺激が行動原則です。
クライミング、沢登り、ランニング、パラグライダー、音楽、アコギ、ロック、プログレ、画像処理、カラーサイエンス…京都からの発信です。

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