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おすすめの山岳図書 ~小説編 その3

神々の山嶺 夢枕 漠 ★★

夢枕漠の渾身の山岳小説。
普通に読めば間違いなく★★★なんだと思います。


山に懸けるストイックな姿、男の生き様、ライバルとの確執、恋愛、魅力的な謎解き、サスペンス、息を飲むクライミングシーン、心に残る結末・・・これらが夢枕流の硬質な語り口で綴られ、一気に読まされるでしょう。

なぜ★★にしたのかというと・・・

私自身、主人公の羽生が夢枕漠の他の小説の主人公と同じ匂を感じてしまい、いまひとつ物語に没頭できないのです。
なんというか、獣臭いんですよね。

夢枕漠の小説は好きなので、読み漁った時期があったのですが、色々と飽きたというか、心情の露土や立ち振る舞いがパターンとして読めてしまうのです。
まぁ、これは私自身の事情ですが。

それと、主人公の羽生とライバルの長谷はまぎれもなく実在の人物をモデルにしています。
羽生は森田勝であり、長谷は長谷川恒夫です。

物語りに語られるエピソードも実際にあった出来事がほとんどそのまま引用されています。
(三スラ⇒鬼スラなど、架空のルート名に変えてあったりしますが。)

ここまで実在モデルを意識させてしまうと、もう羽生でも長谷でもなくなってしまいます。

「狼は帰らず アルピニスト森田勝の生と死」 佐瀬稔
「岸壁よおはよう」 長谷川恒夫 「虚空の登攀者」 佐瀬稔


を読んでしまったら、残念ながら物語を純粋に楽しむことはできないですね。
ということで、私的に二重の意味で没頭できない小説でした。


夢枕漠をあまり読まない人、森田勝も長谷川恒夫もよく知らない人にとって、一つ突き抜けたレベルの山岳小説としておすすめできます。




余談ですが、夢枕漠の処女長編小説「幻獣変化」は釈迦が不老不死の果実を求めて異形の地
にある7000mの巨大木を登る話ですが、山岳小説として読むと中々面白いですよ!
(後に「幻獣変化」は「涅槃の王1 幻獣変化」と改題され、壮大な物語のプロローグになっています。)


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