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LED照明ってどうよ? - その3

今回のカラーサイエンスは予告通り最近話題の「LED照明」について。

経済産業省は2008年5月、家庭で使用される白熱電球の製造・出荷を12年中に原則中止するよう要請し、本日(6月13日)政府は白熱電球からLED照明への切り替えを促すため、メーカーや家電量販店に対し、販売面での協力を要請したという記事がありました。

主眼は省エネで、電気を食う電球から長寿命、省電力のLED照明へということですが、単純に右から左へ置き換える場合の光の質についての議論はあまりなされていません

前々回のカラーサイエンスで説明したように、白色LEDは高輝度青色LED+蛍光体で白色を
作り出しています。
蛍光体を色々変えても必ず青色LEDは必要となります。(実は紫外LEDでもいいんですが)

これは、蛍光体自体が短い波長、すなわち、高いエネルギーの光を受けて、それよりも長い波長、すなわち低いエネルギーの光を出すという性質から避けることができません。

すなわち、LED照明には必ず高輝度の青成分が含まれているということです。
(前々回の白色LEDのスペクトルを見てください。)

人の目は青色あたりの比視感度が低いため、かなり強い青色光を見てもそれほど眩しく感じません。
しかし、青色はエネルギーが高いため、それこそ見た目以上に網膜にダメージを与える危険性があります。

(青色LEDのスペクトルピークは450nmあたり)

hishikando.jpg
比視感度曲線 緑あたりの感度がもっとも高い(Wikipediaより)

※昔、開発していた装置の光源に高輝度青色LEDを使用していたものがあったのですが、実験などで無意識に光を見ているうちに残像がしばらく残ってなかなか消えなかったことがあります。
 眩しくないので反射的に目を閉じたり避けたりしませんでした。

まぁ、LED電球なんかはLEDの点光源を拡散させているのでそれほど影響はないと思いますが、特にLEDそのものを配列した懐中電灯などは光を直接目に入れないようにした方がいいと思います。

あと、青の光は睡眠を誘導する脳内ホルモンのメラトニンを抑制するという実験報告もあります。
部屋の照明をLEDに変えてから寝付きが悪くなった・・・なんてことが起こるかも。

※緑が抑制効果が高いというレポートもあったりで、正直よくわかりません。
 何れにしても夜は明るい光のもとで過ごさないほうが良さそうです。


LED照明は新しい照明なので、人体に対する影響などはなかなか予測がつかないでしょう。
これから壮大な人体実験が始まるのかな?




ちょっとリスク面を強調しすぎたかも知れません。
初期の白色LEDの演色性の問題も蛍光体を工夫して改善されていますし、照明角度も
300度くらいの物もあります。
調光(パルス幅変調点灯)や調色も簡単にできるのでなかなか便利なのも事実です。

消費者もきちんとLED照明を理解して適所に使うのがいいと思います。
こういう新しいテクノロジーはどうしても理系チックで着いていけない人も多いのが実情ですが…

文中に光とホルモンの話をちょっと書きましたが、このネタは面白そうなので、また今度掘り下げてみます。

夜店や屋台の裸電球は郷愁をそそられ大好きなんですが…LEDではねぇ。


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まとめtyaiました【LED照明ってどうよ? - その3】

今回のカラーサイエンスは予告通り最近話題の「LED照明」について。経済産業省は2008年5月、家庭で使用される白熱電球の製造・出荷を12年中に原則中止するよう要請し、本日(6月13日)

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